ダイアナ 自社製品のリユース
2025年06月20日
婦人靴メーカーのダイアナ(東京都渋谷区)が、自社製品のリユース事業を本格化した。これまで回収した使用済みの靴は、焼却時の熱を再利用する「サーマルリサイクル」に回していたが、回収品の中に状態の良いものが一定数含まれていることに着目し、再流通に踏み切った。
定価の2~3割で販売
ダイアナが販売するリユース品
同社は2022年から、不要になった自社製品を直営店で引き取り、年間で約2000点を回収している。その中には、わずかなメンテナンスで再販可能な良品も含まれており、新たな資源循環モデルとしてリユース販売を開始した。
同社の婦人靴は、多くがアッパーを接着剤で貼り付ける「セメント製法」で作られており、修理の際にアッパーが損傷しやすく、他社ではリユースの対象になりにくいのが実情だ。「リユースに適した靴は限られるが、状態の良いものに限定すれば十分販売に耐えうる。当社では、まずリユースの可能性が高い靴から取り組みを始めた」と、同社取締役 経営戦略統括部 管掌の谷口正氏は語る。
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